10月14日(土)~20日(金)① 11:40~ ② 18:40~
「標的の島 風(かじ)かたか」(2017年/日本/119分)
前売り券 \1000
当日券 一般 \1800 学生 \1500 高校生以下 \1000 シニア \1100
辺野古・高江・宮古・石垣 ・・・
島々の叫びを黙殺したとき、
次なる「標的」となるのは
わたしたちの住む土地かもしれない。
「標的の島」とは、沖縄のことではない。
それは今あなたが暮らす日本列島のこと。
沖縄県民の8割の反対を黙殺した辺野古の新基地建設、全国から1000人の機動隊を投入して高江で強行されるオスプレイのヘリパッド建設。現場では多くの負傷者・逮捕者を出しながら、激しい抵抗が続く。さらに宮古島、石垣島でミサイル基地建設と自衛隊配備が進行していた。なぜ今、先島諸島を軍事要塞化するのか?
「標的の島 風かたか」 の上映について
沖縄といえば「観光」と「基地」。澄み切った青い海と轟音をたてて飛ぶ米軍機。奇妙な取り合わせですが、この奇妙さに「本土」に住む私達は不感症になっています。基地があることから生じる様々な事件や事故、報道で知った時、痛ましいとは思いながらも、「沖縄は基地で食べているんだから仕方がない」「沖縄は米軍にとって戦略的に重要な要石だ」「中国の軍事力に備えなければ」などの理由をつけてやり過ごしてしまっていませんか?
「普天間は世界一危険な基地」だから「辺野古に移すしかない」というのが日本政府の立場で沖縄県民の強い反対を力で押さえつけて大浦湾の埋め立てを強行しています。でも、普天間飛行場は古びた海兵隊基地ですが、辺野古に作られようとしている基地は航空母艦も着岸でき、オスプレイも100機配備される最新鋭の巨大な湾岸基地です。しかもこの新基地は100年から200年の使用が予定されています。これが「沖縄の基地縮小」でしょうか。
高江のヘリパッドも同じです。使えなくなった基地を日本に返し、新しく便利な基地を「日本国民の税金で」作らせる。これが「沖縄の基地縮小」の実態なのです。
現在、基地関連の支出が沖縄経済に占める割合は5%に過ぎません。「本土」にある米軍基地は旧日本軍の基地をそのまま利用したものであるのに対し、沖縄にある米軍基地は沖縄戦の後、上陸した米軍が「銃剣とブルドーザー」で住民を追い出し、または住民が収容所に入れられている間に建設されたものばかりです。沖縄の人にとって米軍基地は「我が家・我が畑を収奪して作られた」ものであり、許せないものなのです。
こういう沖縄の歴史を踏まえ、翁長沖縄県知事は「辺野古に基地は作らせない」「一人ひとりの人生を思うと、平和以外に政治がなせる最高のものはない」と言い切っています。(「知事選後のインタビュー」による)
市民ネットは沖縄県民のこのような思いに連帯し、「標的の島 風かたか」の上映を支援しています。
(市民ネット 映画サークル十人十色)
風かたか-風よけ。弱い者を危害から守る役割を果たすこと。強い者に媚びる生き方はしたくない。弱い者の側に立ってこそ初めて見えてくることがある。圧倒的多数の側ではなくて、少数の側の声に耳を傾けたい。一色に染まるのは気持ちが悪い。異なったもの、異質なものは、それだけで価値がある!
だから沖縄からは、ほら、日本のありようが丸見えになる。新作『標的の島 風かたか』は、風よけになろうとする人間の尊厳のものがたりだ。
金平茂紀 (TVジャーナリスト)
「標的の島 風かたか」公式HPより